TZK zone TOP
GoldsilverBlueRedGrennWhiteBlack



Soft on Sale
Essay:Dial M
Essay:Me Strange L

GOLEDN SECTION


Essay:Dial M

back  next

vol.26 ガンコなカンケイ 

Jun 2003

人前に出るのって(実は)苦手。
なんて言うと「えーっ?」って言われそうだけど、ホント。
タダでさえ気を遣う性格だから、異常に落ち着かなくなる。
たぶん考え過ぎなんだよね。
で考えないようにしようと想うと、こんどはボンヤリしすぎたり。
それでも頼まれるとイヤとは言えず、好奇心がウズくのもまた性格…。
だから自分が見さえもしないテレビに出たりする。
なぜかNHKが多いんですワタシ。
エキセントリックでいて安全(?)だからかな。
いつもは深夜帯だったりBSだったりしているのですが、なんとお昼の『スタジオ パークからこんにちは』などに出てしまった。
夜行性の珍獣、昼間に現わるって感じ。
慣れないな、昼間は。
番組中に視聴者から電話やファックスが届くのだけれど(MANAさん、エミリーの ファックス送信書はよしてよ)、番組では取り上げなかったちょっといい話があった ので紹介します。
65歳の女性の方から。

「20年近く前、東京の病院へ主人を見舞い、あすをも知れぬ主人の命を思い悲嘆に くれていました。山手線に乗りなぜか満員電車の中で、一つだけ席があいており、一 瞬座ってよいのかたじろぎましたが、そっと座りやすい様に少し席を空けて下さり、 椅子の横の方を見ると手塚治虫さんでした。(中略)やさしさと、あたたかさがあ り、20年たった今でも忘れることがありません。少しの間心休まる時間を下さり、 私も人に対してやさしい心を忘れない様にと心がけています。本当にありがとうござ いました。」

こういう便りに出会えるだけでも出演してヨカッタ!って想う。

で、その日はその後、手塚治虫文化賞の授賞式もあったん。
NHKと朝日新聞という二大メディアを行き来という日。
あまり業界のパーテイは顔を出さないワタシですが、さすがに自分が名付け親の手塚 治虫文化賞と、坂口安吾の安吾忌(2月17日)だけは行く。
今年の大賞は高野文子さん。最初はもう20年ほど前の出会いでしたっけ。綺譚社で お茶ごちそうになって。そのころと変わらず、スッとした透明感あるたたずまい。作 品も、そんな感じ。ウマさがコワイ。
『ヒカルの碁』のほったゆみさんと小畑健さん。小畑さんはスリムな黒のスーツ姿が まるで“ノスフェラトウ”のよう。といったら怒る?
短編賞のいしいひさいちさんは欠席、そして特別賞は水木しげるさん。
もし父が生きていたら、次は水木しげる妖怪賞をあげたいところ。
というわけで授賞式後のパーティも華やか。水木さん、荒俣宏さん、岡野玲子という 妖怪トリオと夏目房之介さんにワタシという天才の孫、息子コンビの恐ろしい5 ショットの写真撮られたりしました。
高野文子さんの二次会はさらに壮観で、萩尾望都さん、大友克洋さん、しりあがり寿 さん、いしかわじゅんさん、夢枕獏さん、高信太郎さんら、なかなか見られない顔触 れが一堂に会して愉快だった。
さすが“手塚治虫”と“高野文子”という名前が結ばれただけある。
それだけの人達を集ってしまう、エネルギー。
アーティストって正直だよなあ。

アーティスト友達のミニパーティにはときどき行きます。
たまには新鮮な出会いもあるから。
そこで友達できたりとか。
アラーキーとKAORI嬢の写真+イラスト展。
KAORIちゃんはたまにモデルをやってくれる友達なのだけれど、アラーキーとの 共作でついにギャラリー・デビュー。そこで香瑠鼓さんとひさしぶりに出会う。世界 のダンス・カンパニーに参加していたKAORIちゃんは香瑠鼓さんのワークショッ プにも顔を出している。
数年ぶりに会ったアラーキーと20年来の友人香瑠鼓さんと、最近のトモダチKAO RIちゃんが年齢と時を超えて繋がる。
人の繋がりって不思議だ。

馴染みのギャラリー美蕾樹では恒松正敏さん、奥山忠さん、山本じんさん、山田直之 さんのグループ展。
このオープニングもめちゃ人が集まった。ほとんど満員電車状態。
菊地拓史さんや七戸優さんといった知り合いのアーティストの顔もあったり、ここも 知人大集合だった。
外の渋谷の街頭を闊歩するたーくさんの人達はほとんど無縁なのに、この狭い空間の 中は知り合いだらけ。やっぱり考えるとフシギ。

話変わって最近ウレシイことが。
それはふと立ち寄ったタワ・レコでJOHN FOXXのライブCDを発見したこと。
ずっと探し続けていた93年の「OMNIDELIC EXOTOUR」!
しかも83年?の世界ツアーのCDと2枚セット。
コレ聴きに行ったよ、新宿厚生年金会館へ。
うわーっ、なつかしっ。
やっぱりぼくはJOHNの音がスキだなあー、と改めて想う。
そうそう、スティーブ・キューンは20年ぶりにカリン・クローグのアルバムに参加。
コレもなつかしステキ。
ヒト、数あれど、そのカンケイは頑固なり。

TOP