1日トイレにこもる
「えっ、こんな所も撮るの?」と嬉しそうな監督
06:30 | 美術・制作・演出部先発 |
08:00 | メイク・俳優部先発 |
09:00 | 本隊ホテル出発 |
11:00 | 撮影開始 S#47&70メディアステーション・トイレ |
18:00 | 撮影終了予定 |
トイレを探すのは本当に大変である。
トイレはたいがい狭い。撮影の場合、お芝居をするスペースの他に、ライトやカメラ、
録音マイクなどをセットする空間が必要となる。
そんな広いトイレなどそうそうあるはずもなく、撮影でトイレを探すと、たいてい見つ
からない。
当初、最新オフィスビルから、トイレ設備メーカーまで電話をかけまくり「お宅に広い
トイレありませんか?」と聞いて回ったのだが、成果無し。
ちなみに洗面関係のメーカーであるTOTOさんによると、TOTOさんが手がけたうちで一番
広いトイレは、岡山県にあるサービスエリアのトイレだそうです。
だったらセットで作ってしまえばいいのだが、この作品は許容量を超えた量のセットを
次々と作ったため、そんなお金はもはやなかった。
それで目を付けたのが、地方のホール。最近とても立派で巨大なホールが、地方に次々
とできている。
ようやく見つけたのが、埼玉県は所沢のミューズホールのトイレ。広さよし、デザイン
よし、と監督は大満足。
最新設備のすばらしい、外国の有名な方たちが絶賛しているという素敵なホールを全館
一日借り切って、そのトイレだけをじっくりと撮影した。
しかしやはりトイレである。広さにも限界がある。しかも鏡張りのため、照明が隠れる
場所がない。
“蛍光灯の伝道師”を自認する照明の安河内氏は、美術部の協力で、秘密兵器サンプラ
イを使い、電飾に見せかけて、舞台の隅々に蛍光灯を仕込む。
スタッフも鏡にうつり込んでしまうため、それぞれ個室に閉じこもり、監督も、洋式ト
イレの一角にとじ込もってビジコンで撮影をチェックする。
今日もまた大幅に時間がかかるかとあきらめていたら、いつの間にか撮影が終わってい
た。
本当に撮影は判らない。東京に帰るといよいよ第2の山場、銀河の大ミュージカルシー
ンの撮影。
そして、一日60人近い俳優が登場するメディアステーションのシーン。この日のため
に監督が個人レッスンをつけてきた。
新人女優、橋本麗香の登場でもある。そのため翌日は一日準備日になっている。
夕方には東京に戻る。
IE4(Mac)など一部ブラウザではメニューにあるDiaryをクリックしても制作日誌のタイトル一覧を表示できない場合があります。この場合はココをクリックしてください。 |
(C)Hakuchi Projects 1998