7月13日(月)
幻影の廊下
午前中 | 東映撮影所7スタ 照明・美術・装飾 ばらし |
16:00 | 演出部打ち合わせ |
17:00 | CG打ち合わせ |
18:00 | 技術ラッシュ |
先発松之山部隊 美術・装飾・製作部 |
精も根もはて、翌日はふらふらと積み込み。と言っても半日がかり。次のロケ地の松之山は
安吾がその一時期を過ごした土地。古い日本家屋を保存した「大東山博物館」には、安吾が
過ごした部屋がそのまま保存されている。数年前、まだ監督とプロデューサーだけで「白痴」
のロケ地を探しているときに、手塚監督がこの建物を訪れ、痛く気に入った所。台本にも
「S#114幻影の廊下」とまでかかれた、長い日本廊下がある。この迷路のように曲がりくね
った廊下を進み、伊沢は木枯の心の中の別世界に連れていかれるのだ。一時は新潟市内近郊
を、同じような廊下を探し、相当歩いたのだが結局見つからず、地元のお誘いも受けたこと
もあり、この「大東山博物館」での撮影が決定した。ただ、日ごろは博物館として使われて
いるところ。結局、夏休み前の5日間だけ、貸しきらせてもらうことになった。その5日間
に、展示物を出し、壁や襖などを入れ替え撮影し、また陳列台などを全て戻さねばならない
。本隊到着に先駆け、製作・美術部はこの大模様替えをしに、旅立った。
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(C)Hakuchi Projects 1998